当院の定期健診では汚れた部分を赤や青に染め出し、
「どれぐらい磨き残しがあるのかな?」「どこを磨くのが苦手なのかな?」などといったことを確認しています。
その時に患者様からよくお聞きする言葉「今日は頑張って磨いてきたんやけどな…」。
頑張って磨いてきてくださっているのに汚れが落ちていない…。なぜでしょう?
磨き方に工夫が必要、補助的な清掃用具(デンタルフロス(糸ようじ)や歯間ブラシなど)が必要、といったことが挙げられることが多いですが
他にも考えられる原因を、今日はご紹介させていただきます。
1.ずっと磨き残されていた歯垢
皆さん歯垢というとどんなイメージをお持ちですか?
”白くてヌメヌメ・ネバネバの汚れ”といったイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか?
ずっと磨き残されてきた白くてヌルヌル・ネバネバの歯垢は次第に固くなっていき
黄色くモロモロとした汚れに変化していきます。
歯磨きで落とせない汚れではないのですが、落とそうと思うと時間がかかります。
「”今日は”頑張って磨いてきた」では、1回頑張っただけでは、
長期間磨き残され熟成した汚れを落としきれなかったのかもしれません。
1日に1度、もしくは数日に1度など、丁寧に歯磨きをする時間が定期的にとれれば
時間を掛けないと取れない汚れを作らずにすむかもしれませんね。
2.歯石が付いている
歯石はさらに汚れが固まりカチカチになってしまい歯磨きでは落とせなくなってしまった汚れです。
歯石は軽石のような構造でザラザラとしており、ザラザラについてしまった汚れも時間をかけないと取れないです。
歯石がつかないような歯磨きが出来れば完璧なのですが、どうしても人は磨き残しやすいポイントがあります。
ついてしまった歯石は歯医者で専用の器具を使って除去しましょう。
3.歯の表面に傷がある
歯の表面に細かな傷がたくさんある研磨剤がたくさん入った歯みがき粉で磨いたり、力強く歯磨きをすることで歯に傷をつけてしまい
傷についた汚れが取れにくくなってしまうパターンです。
歯磨き粉に関しては、研磨剤無配合や低研磨とかかれた歯磨き粉や歯の傷を修復する効果のある歯磨き粉を使用すると良いでしょう。
力強く歯磨きされる方は優しく歯磨きをしたり、どうしても力を入れて磨かないと磨いた気がしない!という方はやわらかめのハブラシを使用してみてください。
4.口が乾いている・口で呼吸をしている
お口の中が乾燥することで汚れも固くなっていき歯ブラシで落とすのに時間がかかってしまうパターンです。
よく会話をする、気を抜くと口が半開きになっている、鼻がつまってマスクの下で口呼吸している
など知らぬ間にお口が乾燥していることも多いです。
口が開いている人は意識してお口を閉じる、保湿効果のある洗口剤を使う、唾液が出るようにガムを噛む
などどいった対策が良いかと思います。
心当たりのある原因はありましたか?
磨き残しは20%以下だとバッチリと言われています。
歯磨き名人を目指して頑張ってください!

